遥か彼方の想い
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遥か彼方の想い
星が落ち、世界が歪み始めたその日、すべては静かに動き出した。
誰かが願った。誰かが呪った。そして、誰かが、ただ「幸せを望んだ」。
記憶を失い、名前と形だけを持って目覚めたラニ。
その姿は少年のようで、少女のようでもあった。
自らの性すら曖昧なまま、彼(彼女)は“願い”に導かれるように、星から星へと旅をする。
かつて大きな力が世界に与えられたという。
“フリーエネルギー”と呼ばれるその力が、何をもたらしたのか。
人々はそれを救いと信じたのか、それとも――
ラニと共に旅する、魔法を使う不思議な魔物「ウィッシュ」。
人形のような姿をし、妙に人間臭い“彼”は、ラニを「守る」と言う。
その言葉の裏にある、哀しき約束と、叶わぬ願いとは。
ファンタジー世界のような異星の街で出会う、記憶を失った魔女。
教会に眠る、言葉を話す魔物。
そして、侍の道を貫く者たちが住む、「嘘を許さない星」では、“武士の誇り”が試される選択が待ち受ける――
「正義」と「犠牲」の狭間で、人は何を選ぶのか。
さらには、かつて文明が極限まで発達した近未来的な星で、かつての知性と技術の亡霊が彼らを待ち受ける。
そこには「人間とは何か」を問い直す装置が、静かに息をひそめていた。
ラニの旅路は、単なる冒険ではない。
それは、自分が何者で、何を願い、何を恐れているのかを知る旅。
そしてそれは、きっと「貴方」自身にも向けられた問いなのだ。
――これは、“誰か”の願いが繋いだ、遥かなる星の記憶。
名も知らぬ星々を巡る旅の果てに、魂はどこへ辿り着くのか。
そして、最後に辿り着くのは――“謎の星・地球”
貴方は、その魂を、何と呼ぶだろう。

